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  • 執筆者の写真山下菜美子プロデュース namipro

ナミプロ本インタビュー抜粋② 中野裕理編

ナミプロ本インタビュー記事抜粋掲載、第二回目は中野裕理さんです。

インタビュー前半、緊張からか、言葉少ない中野さんに何とか喋っていただこうと、会話の糸口を探す間、山下ばかりひたすら話すという状況でした。

当然、ナミプロ本ではカットになっているインタビュー前半部分などをお楽しみいただければ幸いです。

例によって、ネタバレに関わる箇所は伏字となっております。

ご了承くださいませ。


中野裕理 マネージャーに反対された出演経緯】

ナミプロ(以下N) まずはナミプロ【漂白剤】へのご出演経緯を聞かせてください。

「面白そうだった」

N (笑)子供みたい!端的なお答え!では、一人芝居には興味ありましたか

全く

N 全く無し?そうなんだ。何か話きたからやるみたいな?

やっちゃおうかな、みたいな」(緊張しているのか、ここまで全てカタコトな言葉遣い)

N シンプル!(やばいこの対談を続ける自信がなくなってきた。このニュアンスを文字にできるだろうか…)

ただマネージャーさんに反対されました

N え、それ書いていいの?

「反対というか、心配されました。『できるんですか?一人ですよ?』って。 あの、本当にしっかりとしている方なので、ノリで『いーよ!』みたいに言う方じゃなくて。団体さんにご迷惑をかけてしまったら、ということが大きかったみたいで。」

N でも例えば集客が良くなかったとしても、それは役者さんのせいではないし、役者さんのお芝居が仮にダメだったとしても、それは役者さんのせいではないと私は思うのね。

「うーん…」

【作り手側の責任とは】

N 私は、ね。他の人達はわからないけど。もちろん頑張ってない・努力していないとかいう話になったら論外ね。それは別なんだけど、引き受けた話は精一杯やるべきなんだけど、『客が入らないのはあいつが客を呼べないからだ』みたいな風潮は良くないし、例えばテレビで言ったら視聴率が悪いのはメインの役者のせいだ、みたいなのは違うと思うのよ。

「でもそれは必ずあるじゃないですか」

N あるある。もちろん100%その演者さんの責任ではないとは言わないよ。パーセンテージで言ったらだけど。全責任を負わせる必要がないっていうか、全責任を負うべきなのはテレビ局だったりプロデューサーだったり、作り手側であるべきであって。キャスティングする側であるべきだって。それを演者に押し付ける風潮が本当に多いし、それがこんな狭い小劇場界にまでその波が押し寄せてきてるっていうのが、なんか変なのって思ってる。今、すごい大きな口を叩いてるけど、これで公演にお客さんが入らなかったら私の責任だし、それは実際そうだから。ただ、出演者が『プロデュース側がお客さんを呼ぶもんだから私は集客には力貸さないわよ』みたいになってしまうと、それは論外の話なんだけど。みんながwin-winになるためにそれはちょっと努力しましょうよ、って言うか、ご協力お願いしますよっていうことが絶対的に必要だと思う。とにかく責任を押し付けるっていうのが嫌だなって思うけど、やっぱりマネージャーさんの立場だと集客問題は当然心配するよね。

「そうそう。事務所としてはどうしても不安があるというか」


【観ていただかないことには始まらない】

N ナミプロとして早く実績を作りたいんだけど、まぁまず、ちゃんと一本公演をやるって事が大前提なんだよね。初めて聞く名前の、旗揚げの団体に対する、なんだろうな、何て言ったらいいんだろう、不安…じゃないな、不安以前だな。…わからない、そう、さっき移動中に話した話じゃないけど、分からないことに対する恐怖っていうか、遠巻きな感じ、それが近いんじゃないかな。でも成功の前例があったところでさ、結局その事例がそうだっただけで、それが必ずしも100%すべてもの作りに当てはまるわけではないと思うから。そのやり方とかマニュアルとか状況とか成功例が。じゃあ例えばドラマで第一弾作ったものが好評でした、続編作りました、全然面白くなかった、視聴率下がった、ってよくある話なわけで。何が理由で失敗してるのかはわかんないけど、でも今は視聴率を例えに出したけど、必ずしも視聴率が悪いからって失敗ってことではないと思うし。

「うーん難しいですね。そういうのって集客もそうなんだろうけど。手堅いものですからね」

N やっぱり見てもらわないと全く無意味なわけで。いくらこっちが面白いって、胸張って作りましたって言っても、結局観てもらわなかったら伝わらないし。で、またこちらも、面白いものを押し付ける気もないから、まあ言い方がちょっとアレだけど、押し付けるのも失礼だし、『面白いでしょ』って強要もしちゃダメだと思うし。受け取り方は自由であって、あわよくば作り手側のこちらが作って面白いと思っているものを、お客さんにも興味深いと思っていただきたい、っていうぐらいじゃん。共感の強要はしちゃダメ。受け取り方なんて自由なんだから芝居なんて特に。なんだけど、観ていただかないと、チケット買って劇場に来ていただかないことには、全く無意味だからさ、そこら辺が常にね、戦っているんだと思うんだけど皆さん、私を含めてね。


「んー、まあだから私はー、割と分からない時は『とりあえずやるかー』みたいな。」

N やってみないとわかんない派だ!私もそうだからわかるよ裕理ちゃん!

「そうなんですよ。だからなんで出たいんですか、っ聞かれても、話がきたから、って。わかんないし、とりあえずやってみるかーって。やったことないんで。」

N でもやったことないからヤダっていう発想にはならなかったわけでしょ?

「ならないです。だってヤダって思ったことないから。やってみてヤだったってことはあるけど、やってないことを嫌だとは思わない。」


ナミプロ本

「ナミプロ本は、もう素直に買って欲しいな。本当に来た人全員買えばいいのにって思ってます。」

N ある程度いい値段にはなっちゃうんだけど、なるべくギリギリまで考えたいと思ってて。高くするのは簡単だから、なるべく粘って手に取りやすい範囲のものにしたいと頑張っているところなんですけど。なんかこう、それも芝居と一緒で見てもらわないと、買っていただかないと意味がないというか。でも本当に本気で作ってるから。大の大人がアホみたいで本気で作ってるから、なんかそこは伝わるに違いないと信じてるし。ムービーもね。

「親に送りたかったけどどうやって送っていいのかわかんなくて。」

N YouTubeのアドレスを教えてあげたらいいんじゃない?

「あーそうかあー。そうか!」


稽古前の準備

N 稽古に向けて、稽古が始まる前に、何かやっておこうと思ってることはありますか?

「今まあ、**映画を観るか、くらいかな。フランスの**。フランス映画を観る。」

N 良いと思うよ。

「**相手を探すのはなかなか難しい問題になってくるので。」

N いやそれ探さなくていい、大丈夫です。それ言ったら人を殺す役は人を殺さなきゃいけなくなっちゃうから!想像!想像力!私たちには最大の武器がある!

「ああそうか、想像力!(笑)。まあそんぐらいかなぁ。あと4月の役とあまりにも違いすぎて、あんまり早くからやりすぎるとちょっと」

N それはもちろん!今はENGさんのお稽古に集中していただいて。

「映画とか資料とかなんとなくぼんやり見て、素材を吸収しておくくらいですかね。それについてずっと考えちゃうとちょっと4月の役とかけ離れすぎてて」

N それは無理、無理だよ。ずっと寄り添っちゃったらこっちの心も侵食されちゃうから。


ぶっ飛びと段取り

「そのくらいかなあ。稽古に向けては。あと体を磨くとか。」

N そうだね。体は大事だね。体幹。***********(笑)。*****の、演出の中ですごい優先順位高いっていうか大事みたいだから。

「じゃあ体幹を鍛える。」

N でも、あなたは体幹しっかりしてるから。

「いやでも筋肉はすぐ落ちるんで」

N なるほど。

「鍛えておかないと。心は映画を見たりとか、そういう人たちを眺めるとか。それぐらいかな。」

N そういう人たちを観察する。なるほど(笑)。

「心情をね、心情を想像するぐらいですかね」

N 良いと思いますよ。大丈夫だよそれぐらいで。そんなに作り込んで準備しとくようなことじゃないと思うよ。

「なんか、あんまり前のめりたくないっていうのはあって。」

N いいと思うそれで稽古に入ったら状況的にそういうことにならざるを得ないと思うんだよね。

「でもなるべく前のめりたくないっていう心がけがあって。それは自分が、前のめっちゃうってことじゃない方法で芝居をしたいので。」

N それ聞こうと思ってました!ぶっ飛びと段取りについて(笑)。裕理ちゃんはぶっ飛ぶと、段取り見失いがちだから。そのぶっ飛ぶ芝居が私は本当に好きなんですけどね。段取りもちゃんとやらないと危ないから。ケガしてしまったら大変なことになってしまうし。

「ぶっ飛びも、ワッてなるぶっ飛びじゃない方向で行きたいなーと思っているので。あまりこうガツガツした姿勢でやりたくないなっていうのが、まあちょっと、挑戦したい手法としてはそっちの手法でやりたいなっていうのがあるから、まあ気持ちを穏やかに(笑)」

N (爆笑)

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